2009年度予算は、未曾有の経済危機下で法人税の減収が見込まれるなか厳しい編成になりました。そのなかでこども予算を確保して近未来を担う世代への支援に力を入れ、環境・アジアをキーワードに次世代に向けた産業インフラの整備に努めました。その意味で“未来への躍進の都市”と位置づけて組まれた予算です。財政再建と未来への投資という二律背反した市財政をふまえ、工夫の予算の一部を報告します。
こども関係施策 日本一子育てしやすいまちをめざして
放課後等の遊び場づくり事業(約7,600万円)
小学校の授業のあと夕方5時までの間、子どもたちが学校施設を使って自由闊達にすごすことができるスペースをつくることが目的です。東京や神奈川などの都市部で取り組まれており、遊びの指導員やサポーターを配置し地域コミュニティの真ん中で子どもたちが楽しそうに遊ぶ光景は、地域活力を生み出します。
福岡市では、モデル事業として昨年から百道小学校など7校で取り組まれました。保護者や子供たちの人気は高く、多くの学校での実施が望まれます。09年度は、モデル校を7校から14校にしてこども施策の重要事業として位置付けています。
留守家庭子ども会事業の充実(約21億6,672万円)
小学校低学年児童をもつ共働き家庭支援として放課後の適切な遊びと生活の場を提供する事業は、福岡市が発祥の地で、今では全国の自治体で取り組まれています。09年度は、これまで3年生までを対象としてきた学年を拡大して4年生の長期休業(夏休みなど)から受け入れを行うものです。
こどもプラザ事業の拡大(1億7,996万円)
現在、乳幼児親子が子育てに関する相談や情報交換等いつでも利用できる子育て支援の拠点「こどもプラザ」を市内7か所設置しています。これを14か所に増やして子育てを応援します。
保育事業の充実
- 保育所の新設2か所など合わせて400人の定員増をめざし、待機児童の解消に努めます。(約3億2,000万円)
- その他多様な保育サービス(一時保育、特定保育、休日保育、病児・病後児デイケア事業・障がい児保育等)の充実に取り組みます。(約5億329万円)
環境関係施策 風格ある緑豊かな環境共生都市・福岡をめざして
地球温暖化やヒートアイランド現象への対策(約3億円)
太陽光発電(5か所)・小型風力発電(2か所)、電気自動車の導入(7台)、市役所西側広場の保水性人工芝敷設、朝顔のカーテンを公民館に拡充など多彩な事業展開になっています。
自然環境の保全事業として、公園の再整備・都心緑化・屋上緑化などの事業に力を入れます。(約67億円)
健康と福祉のまちづくり(総額約150億円)
障がい者の自立支援(約51億円)
特に重度心身障がい者医療費助成については引き続き自己負担無料を継続させることとしました。
高齢者の健康と福祉向上に約21億円
「地域包括支援センター(いきいきセンターふくおか)」を28ヶ所から39ヶ所に拡大など。
生活道路のバリアーフリー化に約20億円
その他予防検診や食育推進事業などに取り組みます。
景気・雇用対策(約2,180億円)
緊急経営支援(商工金融資金新規貸付枠)に前年比500億円増の1,444億円としました。
公共事業費は前年約665億円を上回る735億円を確保しました。
雇用の創出は約8億6000万円かけて900人の地域雇用を実施します。
地域の自治力強化にむけて、活動の担い手となる人材発掘・育成、自治協議会の支援等に約260万円
今宿出張所の移転整備とあわせて新設される今宿・周船寺地区地域交流センターは、来年4月より開館準備に入り夏ごろの開館をめざしています。総工費は、用地費15億円、建設工事費24億円余、総額約40億円となっており、今年度は約3億5000万円の予算となっています。
九州大学伊都キャンパス移転に伴うまちづくり支援として、大学と地域の連携・交流促進事業や地元まちづくり活動支援、産学連携交流センター整備等に合計約3億7,000万円
橋本駅周辺のまちづくり支援で、まちづくり協議会コンサルタント派遣支援等に280万円
室見川西岸河畔の遊歩道連続整備事業(室見取水口上の整備)に5,600万円
都市高速5号線と西九州自動車道との連結事業に約2億5,000万円(市負担分)
「かなたけの里公園」整備事業に用地取得費等で約16億4,000万円
金武地区農業基盤整備促進事業(ほ場整備)に5000万円
吉武・高木遺跡の環境整備に昨年度から引き続き基本設計費で約800万円
たくさんの方々に出席していただきました。
パーティへのご協力ありがとうございました。